タータントラックって何?求められる性能と選び方を徹底解説  

皆さんこんにちは。大阪府東大阪市に拠点を置き、関西圏を中心に塗床工事を手がけている株式会社テンマです。


一般的な陸上競技場などで多く採用されている「タータントラック」は、どのような特徴や性能があるかご存知でしょうか。この記事では、タータントラックの概要や性能、選び方などについて解説します。


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■タータントラックとは?



タータントラックとは、陸上競技場などで一般的に使用されている、全天候型トラックのことです。「タータン」とはもともと商標名でしたが、現在は一般的なトラックの名称として使用されています。


合成ゴムやウレタンが使われており、水はけがよく、雨天時でも競技を実施できるため、現代の陸上競技場のトラックのスタンダードとなっています。


◆タータントラックに求められる性能

タータントラックには、次の6つの性能が求められます。それぞれについて解説します。


1. 耐久性

タータントラックは頻繁な使用に耐えられるだけの耐久性が重要です。耐久性が高い素材を採用することでトラックの劣化を防ぎ、補修の頻度を減らすことにつながります。安全な競技環境を守るためにも、耐久性は重要な要素のひとつです。


2. クッション性

適度なクッション性は、選手の足腰への負担を軽減することにつながる重要な要素のひとつです。走行速度の向上や着地時の衝撃を和らげることにつながるため、疲労やケガのリスクを軽減してくれます。


3. グリップ性

タータントラックの表面には凹凸があるため、グリップ性があります。グリップ性があることで滑りにくくなり、安定した走行が可能になります。雨天時や湿度の高い環境下でも滑りにくくなるため、安全性の向上にとっても重要な要素といえます。


4. メンテナンス性

陸上競技場は面積が広いため、頻繁なメンテナンスが必要な場合は莫大な時間と手間がかかってしまい、競技時間も限定されてしまいます。しかし、メンテナンスが容易であれば、管理コストを大幅に削減できるでしょう。基本的にタータントラックは頻繁な整備や補修が不要なので、メンテナンス性が高いといえます。


5. 美観性

トラックは競技場の印象を左右するため、美観性も重要な要素といえます。タータントラックは素材を着色することでさまざまな色に仕上げることが可能です。精神的に集中しやすいようにブルータータンを採用するなど、目的や競技場の雰囲気に合わせてデザインできます。


6. 排水性

競技場は水はけがよければ雨天時でも競技が可能になるため、排水性は非常に重要です。タータントラックは透水性が高く、水たまりができにくい設計になっています。天候によって競技が中断されるリスクが減り、年間を通して安定した競技環境が実現しやすくなります。



■タータンの種類と、それぞれの特徴



タータントラックは、一般的にウレタンや合成ゴムが使用されています。それぞれの特徴について解説します。


◆①ウレタン製タータン

ウレタン製のタータンは、クッション性や排水性、耐久性に優れており、足腰への負担が少なく、雨天時も滑りにくいのが大きな特徴です。競技場でウレタンの液体を流し込みながら施工されるタイプで、日本のほとんどの競技場で採用されています。


◆②合成ゴム製タータン

合成ゴム製のタータンは、グリップ性と反発力に優れており、走行時にスピードを出しやすい反面、体への負担が大きいという特徴があります。世界陸上やオリンピックなどのハイレベルな大会で使用されることが多く、一般的な競技場では採用されません。施工の際は工場で作られたシート状のものを競技場に敷いていきます。



■徐々に増えてきているブルータータン



一般的な競技場で多く採用されているレッドタータンは、気分を高揚させて興奮を促す視覚効果が期待されています。一方で、ブルータータンのトラックは、視覚効果によるリラックス効果や集中力の向上などを期待して、1994年に静岡県裾野市陸上競技場で初めて採用されました。


現状ではまだブルータータンの普及率は高くありませんが、徐々に増えてきているため、視覚効果で競技成績が向上するかどうか注目されるでしょう。


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■タータントラックの施工手順



タータントラックは、次の4つの手順で施工されるのが一般的です。それぞれの工程について解説します。


◆1. 下地の準備

まずは表層の安定性が確保されるよう、下地としてアスファルトを平らに敷設します。アスファルトが平らになったら目止め材を塗布し、表層を敷設しても崩れないように強化します。


◆2. 表層の敷設

下地が乾いたら接着剤を塗布し、表層素材のウレタンや合成ゴムを敷設します。ウレタンは液体を流し込むタイプ、合成ゴムはシート状のものを敷いていくタイプで施工します。


◆3. 養生とライン工

接着剤が乾くまで1〜2日ほど養生し、完全に乾燥したら縁石の設置やコースライン、マーキング等を行っていきます。


◆4. 完成

最終チェックとして表面の汚れやムラなどをチェックし、必要に応じて修正を行います。問題がなければ完成です。



■施工における重要なポイント



参照:施工事例「食品工場冷蔵倉庫改修工事」より


機能性と安全性を担保するためには、施工の際に次の5つのポイントに注意する必要があります。それぞれについて解説します。


◆1. 下地を均一に施工する

下地が平らになるように均一に施工しないと、表層が均一に敷設できず、機能性が低下してしまいます。下地のアスファルトは凹凸がないよう均一に敷設し、目止め材で強化します。


◆2. 適切な接着剤を選定する

接着剤の品質が低いと表層が剥がれる原因となるため、高品質な接着剤を使用し、均一に塗布することが大切です。


◆3. 目的に応じて表層の素材を選ぶ

一般的な競技場では、クッション性や排水性、耐久性に優れたウレタン製が採用されています。ハイレベルな大会が行われるような競技場では、合成ゴムが採用されることもあります。目的に合った表層を選ぶようにしましょう。


◆4. 養生期間を確保する

接着剤が完全に乾燥するよう、十分な養生期間を確保できるようにしましょう。接着剤が完全に乾かないと、表層が剥がれるリスクが高まってしまいます。


◆5. 精度の高いライン工の技術が求められる

ラインが正確でないと競技の公平性が損なわれてしまうため、専門の機器を使用し、正確にラインを引くようにしましょう。


選手たちが安心して自らの記録を打ち破ることに集中できる安全な環境を整備するには「丁寧な下地処理と高品質な施工」が欠かせません。


株式会社テンマは「床のプロ」として常に最高品質の施工をモットーとしております。タータントラックの施工や補修もぜひテンマまでお問い合わせください。


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■株式会社テンマは丁寧な現地調査により適切な施工、材料の選定でご希望を叶えます。



株式会社テンマは、大阪府東大阪市を拠点に、化学薬品系の工場や食品工場、自動車工場、厨房、公園や駐車場など幅広い施工に対応している会社です。昭和52年の創業以来、45年間の施工実績は2,500件以上と、豊富な実績を誇っています。


タータントラックの施工も、ぜひ弊社にお任せください。弊社は地域密着施工で、何かあった際も迅速に対応させていただきます。ご要望を丁寧にヒアリングさせていただきますので、些細なお困りごとでもぜひお気軽にご相談ください。