食品工場では、衛生管理の徹底が製品の品質と安全性に直結します。HACCP(ハサップ)の考え方では、工場内を「清潔区域」「準清潔区域」「汚染区域」のように区分けする「ゾーニング」が基本とされており、床の色分けはそのゾーンを視覚的に示す重要な手段です。
本記事では、食品工場のゾーニングにおける床の色分けの考え方や実務的な基準、塗床工事での実現方法などについて、株式会社テンマの施工事例をもとに解説します。
■ゾーニングと床色分けが必要な理由

食品工場の衛生管理では、清潔な区域と汚染リスクのある区域を明確に区分し、交差汚染を防ぐ「ゾーニング」が重要です。
適切なゾーニングがされた工場では、今いる場所がどの衛生レベルのゾーンかを従業員が瞬時に認識でき、手洗いや着替えなど必要な衛生行動が習慣化されやすくなります。床の色分けはこの認識を視覚的にサポートする方法として、多くの食品工場で採用されています。
また、食品工場で監査や検査が行われる際、ゾーニングが適切に実施されていることを床の区分で示せるため、HACCP管理記録の裏付けとしても機能します。
◎HACCPの考え方に基づくゾーン区分
HACCPでは、製造工程を分析し、衛生リスクに応じた管理手法を設定します。工場内のゾーン区分には、主に以下の3区分が使われます。

なお、区分は業種や工場のレイアウトによって異なる場合があります。テンマでは現地調査の際に、工場の製造フローや衛生管理計画をヒアリングしたうえで、最適なゾーニング計画を提案しています。「ラインを止めずに施工したい」「LCC・LCAのバランスを求めたい」など、床のことならぜひお気軽にご相談ください。
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■ゾーニングにおける床色分けの実務的な考え方

現時点ではゾーニングにおける色分けの規定はありませんが、現場で一般的に採用されている代表的なパターンはあります。重要なのは、工場内で色の意味が統一されており、作業員全員が理解していることです。
よく採用される色の組み合わせ例
よく採用されている色の組み合わせ例は、以下の通りです。
・清潔区域:明るいグレーやクリーム系(清潔感を視覚的に示しやすい)
・準清潔区域:グリーン系(中間ゾーンとして識別しやすい)
・汚染区域・搬入エリア:グレーやダークグリーン系(汚れが目立ちにくく実用的)
・通路・安全区画:黄色やオレンジのラインで区画を明示
テンマでは、製粉工場の施工において、作業エリアを赤と白の2色で明確に区分した実績があります。色の選定は工場の照明条件や既設設備の色との関係も考慮して行うため、現地確認をもとに提案しています。
◎ゾーニング施工で採用する塗床材
床のゾーニング工事では、区域によって求められる性能が異なるため、塗床材の選定も重要です。テンマが食品工場向けに採用している主な材料は、以下の通りです。

上記はあくまでも一例で、「どのように使用される床なのか」「下地の状態はどうなのか」など、入念な現地調査を実施したうえで、施工箇所に応じて最適な材料をご提案させていただきます。
昨今、SDGsや環境配慮の観点からメーカー各社が水性塗料を推奨する傾向にあります。しかし、熱水洗浄・薬品洗浄・フォークリフト荷重が日常的に繰り返される食品工場のような過酷な稼働環境においては、塗膜の耐久性とLCC(ライフサイクルコスト)の両立が材料選定の最優先事項です。テンマでは、現場の温度帯・使用洗剤・稼働スケジュールを詳細にヒアリングしたうえで、耐久性に優れた溶剤系材料を中心に、現場条件に最適な材料を中立的に選定・提案します。
株式会社テンマは、丁寧なヒアリングと現地調査に基づいて、最適な床をご提案いたします。「ラインを止めずに施工したい」「LCC・LCAのバランスを求めたい」など、床のことならぜひお気軽にご相談ください。
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■分割施工でエリアを段階的に改修する

広い工場フロアを一度に施工するのが難しい場合は、エリアを複数に分けて段階的に改修する方法があります。
例えば、フロアを3区画に分けて、週末ごとに1区画ずつ施工するスケジュールを組むと、工場の主要な生産エリアを止めることなく改修を進めることが可能です。各区画の施工完了後に翌週の生産を再開できるため、全体の改修が完了するまでの間も生産活動を継続できます。
テンマでは、このような分割施工にも対応可能で、工場の生産スケジュールや繁閑に合わせた工程計画を提案しています。
◎施工中の安全管理と養生のポイント
稼働中の工場内で施工を行う際には、施工エリアと生産エリアの明確な区分けが重要です。テンマが実施している主な安全・衛生対策は、以下の通りです。
・専用突張り棒とポリフィルムシートによる養生区画の設置(粉塵・臭気の遮断)
・下地研磨時の集塵機使用(粉塵の外部飛散抑制)
・施工スタッフの動線管理(クリーンゾーンへの未処理靴での立入防止)
・施工完了後の清掃・異物確認(塗床材片・養生材の残留確認)
上記の対策は、現場の状況に応じて内容を調整します。施工前の打ち合わせで、お客様側の安全管理基準や社内ルールをヒアリングしたうえで計画に反映しています。
◎施工事例:京都府 製造工場 稼働中改修

参照:施工事例「製造工場塗床改修工事」より
https://www.e-temma.com/gallery_list/factory/54031
工場を稼働させながらの施工が条件であったため、現場の稼働状況・使用洗剤の種類・長期耐久性の要件を精査したうえで最適な材料と工法を選定し、改修を完了させました。平日の施工対応が可能となり、工場側の生産スケジュールへの影響を最小化した施工が実現しました。
◎施工事例:食品工場の床改修とゾーニング

参照:施工事例「食品工場 原材料倉庫 塗床改修工事」より
https://www.e-temma.com/gallery_list/factory/47921
テンマが対応した食品工場の施工では、以下のような流れで工事を進めています。
・施工前の現地調査
まず担当者が現地を訪問し、剥がれやクラック、水たまりの発生状況など、床の劣化状況の確認と工場のゾーニング計画をヒアリングします。フロアの動線や排水位置、使用している洗浄剤の種類なども確認し、素材選定の根拠にします。
・下地処理
既存の床面の塗膜を専用の機械で撤去し、コンクリート表面の脆弱層を研磨して除去します。仕上がりの耐久性を左右する工程であるため、テンマでは特に重視している施工手順です。なお、施工エリアと稼働中の生産エリアの間は、粉塵・臭気が漏れないよう養生を行い、食品への異物混入リスクを低減します。
・ゾーン別の塗床施工
ヒアリング内容と下地の状態をもとに選定した塗床材を、ゾーンごとに施工します。区画の境界は、ラインテープや色の切り替えによって視覚的に識別しやすくします。
排水溝(グレーチング)周辺は、衛生管理上の重要ポイントであるため、床面と合わせて排水溝の塗装や交換にも対応可能です。R巾木(床と壁の接合部を丸みのある形で仕上げる工法)を採用することで、角への汚れ溜まりを防ぎ、清掃性を高めています。
テンマでは、丁寧なヒアリングと現地調査をもとに、最適な床をご提案いたします。「ラインを止めずに施工したい」「LCC・LCAのバランスを求めたい」など、床のことならぜひお気軽にご相談ください。
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床の色分けによるゾーニングは、施工後のメンテナンスも重要です。テンマでは、引き渡し後も床面の状態について気になることがあれば相談できる体制を整えています。
塗床材は、使用状況によって消耗する材料です。フォークリフトや台車の走行が多いエリア、薬品・熱水が頻繁に当たるエリアは摩耗が進みやすいため、耐久性を保つためには定期的な状態確認と適切なタイミングでの補修が欠かせません。
食品工場の床改修やゾーニング施工については、まずは無料の現地調査にてご相談いただけます。劣化の状況確認から素材選定、施工計画の提案まで、担当者が丁寧に対応します。施工は土日・祝日も対応可能で、大阪府東大阪市を拠点に、名古屋・東海エリアを含む全国へ出張施工を行っています。
「ラインを止めずに施工したい」「LCC・LCAのバランスを求めたい」など、床のことならぜひお気軽にご相談ください。
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また、塗床工事などについてお悩みごと、お困りごとなどがありましたら、些細なことでも構いませんのでぜひお気軽にご相談ください。

