皆さんこんにちは。大阪府東大阪市に拠点を置き、関西圏を中心に塗床工事を手がけている株式会社テンマです。
工場の床を選ぶ際に、塗装と塗床のどちらが適しているかを判断することは重要です。この記事では、塗装と塗床の違いを明確にし、それぞれのメリットとデメリットを解説します。また、機械整備工場、薬品工場、半導体工場、食品工場におすすめの塗床材についても紹介します。目的に合った塗床材を選ぶ際の参考にしてみてください。
■塗装と塗床の違い
「塗装」と「塗床」は、どちらも床に塗料を塗ることを意味するため、同じものであると認識している人もいるかもしれません。しかし、実際にはこの2つには明確な違いがあります。ここではそれぞれの概要について解説します。
◆塗装とは
床における「塗装」とは、既存の床材に塗料を塗ることを意味し、床の耐久性や美観の向上を目的としています。光沢や質感などにこだわることが可能なので、見た目が重視される場所への施工にも適しています。
傷や汚れなどのダメージから床を保護する役割もありますが、塗床と比べると耐久性や耐摩耗性は劣るため、重量物が多い場所や、重機を使用する場所などにはあまり向きません。ただし、施工が簡単で、コストも低いというメリットもあります。
◆塗床とは
「塗床」とは、床の下地に直接塗料を塗ることを意味し、床の耐久性や耐摩耗性の向上を目的としています。床塗装と違って床材が不要で、コンクリートや木材などの素材にも対応可能です。
塗床は防水性や防汚性にも優れており、メンテナンスも簡単です。重量のあるものや重機を使用する場所にも適しているため、工場や倉庫、店舗などの過酷な環境にも適しています。また、塗膜の厚みを調整することで、熱や衝撃が加わる場所にも施工が可能です。
床塗装と比べると施工に時間とコストがかかるものの、長期間にわたり優れた性能を発揮する点が大きな特徴といえます。
こちらの記事で双方の違いについて詳しく解説しています。
関連記事:塗床工事と床塗装工事の違い
■施設別・おすすめの塗床材
ひとくちに塗床といっても、塗床材にはさまざまな種類があり、施工する施設によって適したものが異なります。ここでは塗床の施工において、「機械整備工場」「薬品工場」「半導体工場」「食品工場」のそれぞれの施設におすすめの塗床材を紹介します。
◆機械整備工場におすすめの塗床材
参照:施工事例「自動車整備工場改修工事」より
機械整備工場では、重い機械が走行したりさまざまな工具が頻繁に使用されたりするため、耐久性と耐摩耗性が高い塗床材が求められます。具体的には、とくに「エポキシ樹脂系塗床材」や「ウレタン樹脂系塗床材」がおすすめです。
エポキシ樹脂系塗床材は強度が高く、耐摩耗性や耐衝撃性に優れているのが特徴です。重機や工具の使用にも耐えられるほか、耐薬品性や耐油性にも優れているため、油や溶剤などを使用する場所にも適しています。また、下地への接着性が高く、シームレスで光沢のある仕上がりになるのが特徴です。
ウレタン樹脂系塗床材は、耐久性や耐衝撃性に優れており、重量のあるものの運搬や設置にも耐えられます。また、耐薬品性にも優れており、アルカリや塩類などの物質に侵されにくいという特徴もあります。弾力性があるためエポキシ樹脂系よりも耐衝撃性が高く、柔らかな歩行感であることや、歩行音が静かである点も特徴のひとつです。さらに、下地コンクリートのひび割れに追従する性質もあります。
◆薬品工場におすすめの塗床材
参照:施工事例「製粉工場 塗床改修工事」より
薬品工場では、さまざまな化学薬品や溶剤が使用されるため、耐薬品性や耐久性が高い塗床材が求められます。具体的には、とくに「ビニルエステル樹脂系塗床材」や「エポキシ樹脂系塗床材」がおすすめです。
ビニルエステル樹脂系塗床材は、耐薬品性や耐熱性に優れており、酸やアルカリ、溶剤などに対しても強いため、薬品工場での使用に適しています。防食性や耐久性にも優れているため、躯体のコンクリートを薬品や溶剤から保護する役割も果たします。帯電防止性能もあるため、帯電防止仕上材として使用することも可能です。
エポキシ樹脂系塗床材は前述した通り強度が高く、耐摩耗性や耐衝撃性、耐薬品性に優れているため、薬品工場の過酷な環境にも耐えることが可能です。
◆半導体工場におすすめの塗床材
参照:施工事例「精密機械工場 塗床改修工事」より
半導体工場では、静電気対策やクリーンルーム環境が求められるため、とくに「帯電防止エポキシ樹脂系塗床材」や「帯電防止ウレタン樹脂系塗床材」がおすすめです。
帯電防止エポキシ樹脂系塗床材は、導電性に優れており静電気対策に効果的で、発塵防止性もあるため、クリーンルーム環境に適した塗床材といえます。また、耐摩耗性や耐薬品性、耐荷重性にも優れています。
帯電防止ウレタン樹脂系塗床材は、静電気対策に優れており、クリーンルームや精密機器工場に適した塗床材です。耐衝撃性や耐久性、耐薬品性を持ち合わせているほか、ひび割れに追従するため、コンクリートや塗膜からの発塵を防ぐ効果もあります。
◆食品工場におすすめの塗床材
参照:施工事例「食品製造工場の塗床改修工事」より
食品工場では、衛生管理と安全性が求められるため、とくに「水性硬質ウレタン樹脂系塗床材」や「エポキシ樹脂系塗床材」がおすすめです。
水性硬質ウレタン樹脂系塗床材は、耐薬品性や耐熱性、耐摩耗性に優れており、環境に優しい塗床材といわれています。薬品や消毒薬、油脂類、アルコールなどに強く、熱水や蒸気洗浄、高温にも耐えられるため、食品工場に適した塗床材といえます。また、抗菌性も備えているのも大きな特徴のひとつです。短時間で施工が完了し、長期間の耐久性をもつ点もメリットといえます。
エポキシ樹脂系塗床材は、前述した通り強度が高く、耐摩耗性や耐衝撃性、耐薬品性に優れているため、食品工場の製造エリアや加工室に適している塗床材です。耐久性が高く、長期間使用できます。
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■株式会社テンマは丁寧な現地調査により適切な施工、材料の選定でご希望を叶えます。
株式会社テンマは、昭和52年の創業以来、45年間の施工実績は2,500件以上と、豊富な実績を誇っています。弊社は床に特化した専門業者だからこそ、豊富な専門知識や経験が蓄積されています。これまでの経験からメーカー様からの認定もいただいており、工場の環境に合わせた商材選定や正確な施工が可能です。
また、テンマは塗床工事の専門業者ですので施工業者を仲介する必要がなく、一般の業者様に比べてリーズナブルな価格による施工をご提案することが可能です。お客様のご負担を少しでも減らし、ご期待に沿える努力を続けております。
工場の床を選ぶ際には、塗装と塗床の違いを理解し、用途に応じた適切な材料を選ぶことが重要です。機械整備工場、薬品工場、半導体工場、食品工場それぞれに適した塗床材を選ぶことで、長期間にわたり安全で効率的な作業環境を実現できます。
床の剥がれや割れなどが気になっている方は、ぜひお気軽にご相談ください。また、テンマでは、塗床工事以外にも内装・塗装・防水工事にも対応しております。どのような些細なことでも弊社の社員が丁寧にヒアリングさせていただき、ご要望に対して迅速に対応いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。