半導体の工場の静電気対策は?

皆さんこんにちは。大阪府東大阪市に拠点を置き、関西圏を中心に塗床工事を手がけている株式会社テンマです。


小さい頃、下敷きを頭にのせて髪の毛を逆立てて遊んだ経験はありませんか?乾燥した時期にドアノブやエレベーターのボタンを押すと「バチッ」となって驚いたことは一度や二度ではないはずです。

これらはすべて静電気が関係していますが、あまりにも身近なため、静電気が起こっても対策しない方がほとんどでしょう。


しかし、半導体や精密機器を扱う工場で静電気が発生することは大問題です。静電気は製品にさまざまな不具合を起こす可能性があるため、特に注意して対策する必要があります。


この記事では、半導体工場などの、精密機械を扱う工場での静電気対策についてお伝えしていきます。

静電気対策には欠かせない塗床材も紹介しますので、工場の設備担当者の方はぜひ最後までご覧ください。




■そもそも静電気とは?



私たちは何かに触ったときに「バチッ」とくる現象を静電気と呼んでいますが、正確にはあれは「静電気による放電」が起こった状態です。

ここでは、静電気が起こり放電するまでのメカニズムについて順を追って説明します。


・静電気が起こる前の状態


ものであればどんなものでも、プラスとマイナスの2種類の電気をもっています。これは私たち人間も同じです。


通常は、プラスとマイナスの電気が同じだけあり、釣り合いがとれています。これを専門的には「中性の状態」と呼びます。

中性の状態は、言い換えればプラスでもマイナスでもない状態で、電気を帯びていません。そのため、触れても「バチッ」と電気が走ることはありません。


しかし、バランスがとれた状態は、意外にも簡単に崩れてしまいます。それは、ものとものとが衝突したときです。


・静電気が起こったとき


ものとものとが衝突すると、一方から一方へマイナスの電気が移動します。マイナスの電気を「奪う側」と「奪われる側」という関係ができ、より強い方へマイナスの電気は偏っていきます。


こうして生まれる「マイナスの電気が多いもの」と「プラスの電気が多いもの」、どちらかに偏った状態が「静電気」です。静電気を帯びていることを専門的には「帯電している」といいます。


静電気は電気が流れているのに対し止まっている電気のことで、マイナスかプラスのどちらかに帯電している状態です。


・静電気が放電した状態


静電気を帯びて帯電したもの同士が近づくと、マイナスの電気がプラスに帯電したものに移ろうとします。アンバランスだったものが正常な電気のバランスに戻ろうとするのです。


この動きを「放電」といい、電気が放出することでものとものの間には電流が流れます。


特に人間はプラスに帯電しやすい性質のため、マイナスの電気を帯びたものに触れると放電が起こって感電したようになります。


これが、静電気が発生し放電するまでのメカニズムです。




■半導体工場でなぜ静電気対策が必要なのか?



電子機器を扱う半導体工場では、特に静電気対策に力を入れる必要があります。

中でも気をつけたいのは静電破壊です。


・静電破壊を起こさないため


半導体工場で静電気対策を行う一番の理由は「静電破壊」を起こさないようにするためです。


静電破壊とは、帯電している人間と電子機器が接触することにより静電気が放電され、その静電気が電子機器の内部に侵入して破壊や誤作動を起こしてしまうことです。


特に半導体工場で使用する小型で軽量な部品は静電破壊が起こりやすく、デリケートな性質のため注意が必要です。

半導体であれば約100Vの電圧でも静電破壊を起こすことがあります。100Vは人間が痛みを感じる電圧3kVの30分の1程度しかない微量な静電気です。


静電破壊を防ぐためには、静電気による放電を起こさないようにする必要があります。

電子部品とそれに触れるものとの間に電気の差をなくすことができれば、静電気による放電は起こりません。

工場での静電気対策は、電気の差をなくすことを念頭に行われます。


・静電気によるさまざまな悪影響を防ぐため


静電気による悪影響は、静電破壊だけではありません。


静電気によって製品にゴミやほこりなどの不純物が付着すれば、基準に満たない不良品がたくさんできてしまいます。

静電気が放電して周りの素材に引火でもすれば、火災事故も起こりうるのです。


静電気対策が不十分だったために、このような事故が起これば、顧客からの信用を失ってしまうでしょう。たかが静電気と甘くみることなく、しっかりとした対策を行うことが大切です。




■クリーンルームにおける静電気対策は、帯電防止塗料が有効です!



クリーンルームや病院の手術室、精密機械の生産工場など、特に静電気対策が必要なところには、帯電防止塗料による床面の塗装が有効です。


なぜ床面の塗装なのかというと、静電気によるトラブルは人体が影響している場合が多く、人体は床面と常に接しているからです。


帯電防止塗料には導電性のある原料が使われており、歩行による静電気の発生を抑えることができます。さらに、塗膜の下の銅板がアースへ接続されているので、床面の静電気も速やかに流すことができるのです。


実は、私たち人間が「バチッ」となるくらい静電気の放電を感じるときは、およそ3000Vもの電圧が流れています。その状態でうっかり精密機械に触れれば、静電破壊を起こしてしまうことは容易に想像がつくでしょう。


クリーンルームなど、特に繊細な環境のところでは、人体帯電圧(人体が帯びる電気の電圧)を100V以下にすることが望ましいです。


そこで注目すべきはやはり床面です。人体の放電に大きく影響する床面の静電気対策には、帯電防止塗料を使用しましょう。




■おすすめの帯電防止塗料「エポキシ樹脂系帯電防止塗床材」



半導体工場やクリーンルームにおすすめの帯電防止塗料は、さまざまなメーカーから発売されていますが、テンマがおすすめするのは「エポキシ樹脂系帯電防止塗床材」です。


「エポキシ樹脂系帯電防止塗床材」は、施工時や施工後の臭いが少ない水性塗料でありながら、摩耗やキズにも強い性質をもっています。施工後の人体帯電圧を20V以下にできるため、静電気対策にはうってつけです。


耐久性や耐衝撃性のみならず、耐薬品性があり、消防法対応の難燃性も備えているなど、性能は申し分ありません。つなぎ目ができないので衛生的で、負荷のかかる工場の塗床材には最適とされています。


耐久性が高い塗床材は、ランニングコストの削減も期待できます。「エポキシ樹脂系帯電防止塗床材」は、一般的な塗床材と比較すると、ランニングコストを1/5以下に抑えることが可能です。


「エポキシ樹脂系帯電防止塗床材」の効果を最大限発揮するには、丁寧な施工が必要ですので、経験豊富なテンマにお任せください。




■まとめ



この記事では、静電気が起こるメカニズムから工場で注意すべき静電破壊について、さらには静電気対策として「エポキシ樹脂系帯電防止塗床材」による床塗装をおすすめしました。


株式会社テンマは、床工事に特化した業者として、専門的な技術を必要とする工場の塗床工事を多数手がけています。


工場は重機や薬品の使用など、特殊な環境に耐えうる床が必要です。そのためには、特殊な塗床材とお客様のご要望にお応えできる知識、そして技術が必要となります。

株式会社テンマなら、多くの施工事例からお客様に最適なプランをご提案いたします。


塗床工事は土日祝も可能ですので、工場の定休日に合わせて行えば、業務への影響も最小限で済みます。

年中休みのない工場などでは、夜から施工を開始して次の日の朝には通常営業できるようなプランもありますので、まずはお気軽にご相談ください。


施工後のアフターサービスも充実しておりますので、何かトラブルが発生した場合でもすぐに対応いたします。


日々の使用により摩耗した床には凹凸ができ、業務に支障をきたしたり事故につながったりする可能性もあるため、早めの工事がおすすめです。

静電気対策を含めた塗床工事をご検討中の方は、ぜひ株式会社テンマまでお問合せください。


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